JR三宮駅から市営地下鉄・北神急行で10分の谷上駅。そこから車で7〜8分の閑静な住宅街の中にあるのが『ボンポアン』だ。
同店は、オーナーの佐田敬嗣さんが1988年に創業。地元で長く愛される店となり、現在は鈴蘭台店、大丸須磨店と、支店も展開している。
そんな人気店が、2012年から製造体制を強化。その効率アップに大きな役割を果たしているのが、テックヨロズのクッキー成型機とクッキーカッターだ。
これら2台の新しい機器は、2012年の春に修業先から戻り、現在、製造部長を務めている三男の貴士さんの提案により、父の佐田さんが導入を決めたもの。佐田さんは、貴士さんの修業先にも足を運び、実際の様子を確かめたという。
「和歌山の『匠・太平』で修業していた時に厨房で使っていたんですが、実家に戻ってきたのを機に、父に提案したんですよ」と貴士さん。
最新型のクッキー成型機はコンパクトで、厨房の一角に置いておいて、使いたい時にサッと広げて使用。これまでは、スタッフの熟練度によって、生地に違いが出てしまうこともあったが、成型機の導入により、安定した生地が仕上がるようになった。
「どうしても上手い、下手がハッキリしていましたが、今はそういう差がなく、生地に空洞が出来ることも、練りすぎになることも一切なくなりましたね」
また、クッキーカッターを使うことで、仕上がりの美しさと安定性が増した。
「同じ厚さに仕上がるので、焼きムラもないし、見た目もきれい。
ウチでは、生地を冷凍庫に入れて、硬くしたまま砂糖を付け、すぐに切るので、人の手では硬くて切れなかったり、生地が柔らかいと変形したりするのですが、そういうことがスムーズにできるようになりました。
焼菓子の工程を一人で全部できるのも大きいですね」と、佐田さんも息子さんの選択に満足な様子。
「バタークッキーなど、現在店頭にあるクッキー類には、ほぼこれを使っています。卸しの仕事もスピーディーにこなせるようになりました」と、貴士さんは話す。
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