兵庫・武庫之荘にオープンして丸30年という歴史を誇る『リビエール』。
2011年にリニューアルした、新店のような雰囲気の店に入ると、回遊式に買物が楽しめるように、手みやげ用の焼菓子や生菓子、プチ・バウムクーヘン、マカロンが通路に沿って順に並び、折り返した向こうには、華やかな生ケーキのショーケースとボンボンが美しく並んだチョコレートケースが続く。
そして、ちょうど折り返す場所に並んだクッキー類は、定番かつギフトの人気商品。リニューアルを機に売上げが順調に伸び、その人気に対応して導入されたのが、テックヨロズのクッキー成型機とクッキーカッターだ。
「リニューアルして半年ほどしてから、クッキー成型機とクッキーカッターを同時に入れました。
それまでは職人が手で作り、手で切っていたのですが、クッキーがよく売れるようになって、追いつかなくなってきたんですよ。
手作業でしようと思っても、新人ができるものではなく、3年以上の経験があるような職人にしかできない仕事です。経験のある職人が、この仕事だけに時間を取られるのは、やはり大変なことなので、思い切って導入したんです。
極端なことを言えば、この機械があれば、今日入ったような新人でもクッキーを作れますし、それだけではなくて、いつでも安定したものが作れる、というメリットもありました」と話すのは、『リビエール』創業シェフの長男で、シェフ・パティシエの西剛紀さん。
作業効率は10倍近いと語り、材料や他の機器が並ぶ厨房の奥で、使いたい時にパッと出して使え、使った後はコンパクトに厨房の隅に納まるところも良いと言う。
「ここで成型して、その横で切ってと、一連の流れでできるのもいいんですよ」
定番の「バニラクッキー」や「チョコクッキー」、「アーモンドクッキー」などの他、クッキーにチョコ掛けをした「モンクール」にも活用している。
「均質で安定した生地が出来るので、いずれ動物などの形が作れればいいなと」
機器の導入をきっかけに、西さんには新しいアイデアが湧き上がっているようだ。
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